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北朝鮮の市場の食糧の価格が、8月の大規模な水害を経て、大幅に上昇したという調査結果が出た。

デイリーNKが9月末に北朝鮮の北部地域の物価を調査した結果、米の価格が7月初めに比べて500ウォンほど上昇したことが分かった。平安北道の新義州の市場では、1キロ980ウォンで取り引きされていた北朝鮮の米の価格が1,400ウォンに跳ね上がった。

輸入した中国産の米も1キロ1,250ウォンまで価格が上がり、韓国産の米は1,450ウォンで取り引きされていた。平安北道のクァクサンの場合、北朝鮮の米が1キロ1,370ウォン、中国米が1,500ウォン、韓国米が1,300ウォンでそれぞれ取り引きされていた。

咸鏡道会寧では、7月に1キロ900ウォンだった北朝鮮の米の価格が1,250ウォンに上がった。咸北道のキルチュでも1,200ウォンで取り引きされている。咸鏡道では新義州よりは米の価格が小幅上昇した。会寧地域の米の価格は3月(820ウォン)以来、上がり続けている。

会寧が新義州よりも米の価格が安い原因は、とうもろこしの需要量が相対的に多く、配給制が部分的に行われているからであると分析される。

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7月の調査の時は、900ウォン代にとどまっていた小麦粉の価格も1,200ウォンに上がり、麺の価格も1,000ウォンから1,600ウォンに跳ね上がった。だが、北朝鮮の底所得層の主食であるとうもろこしは450ウォンで、7月初めと同じ価格を維持していた。

食糧の価格が上昇した原因は、8月初・中旬に北朝鮮を襲った大規模な洪水の被害のためと思われる。北朝鮮の最大穀倉地帯である平安南道と黄海道の耕作地が浸水し、生産量が減少するという危機意識が広まった。

北朝鮮では1990年代の食糧難以後、米の価格が下がる秋に1年分の食糧を準備しようとする性向が強く、この時期に需要量が急激に増える。だが今年は供給量が不足するだろうという予想が出て、米の価格がかなり上がった。

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また、米の価格の上昇から、外部から支援された米が、北朝鮮の住民に分配されなかったということも分かる。人民軍や幹部に配給されて、市場に密売される過程も、まだ本格化されていないと思われる。また、米の供給が不足するだろうといううわさが広まり、あらかじめ‘買い占め’をする問屋が増えたことも価格の上昇につながった。

8月初めの新義州の市場の米の価格は、一時的に1キロ1,950ウォンまで上がった。これは洪水の被害と関係なく、政府による米の販売禁止などが原因だろうという推測が出た。だが、その後徐々に下落し、9月は1ヶ月間1,500ウォン代を維持している。

米の価格の上昇に比べて、底所得層の主食であるとうもろこしの価格は比較的安定した動きを見せている。とうもろこしの価格の安定した動きは、北朝鮮で大規模な餓死が発生する可能性が低いという事実を示している。米の価格が500ウォンも上昇したが、とうもろこしの需要量があまり増えていないことは、北朝鮮国内の中産層の経済が安定化しているということを見せてもいる。

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食糧の価格が上昇して、食品や工業生産品、その他の附属品の価格も上がっている。豚肉(1キロ)の場合、2,300ウォンから3,000ウォンに価格が上がり、冷凍明太も1匹当たり3,500ウォンで売られていたのが4,800ウォンになった。

それ以外にも、わかめやフルーツジュースなどの価格もそれぞれ2,000ウォン程度上昇した。代表的な輸入タバコである猫も、200ウォン上がって1,500ウォンで販売された。

また、暖房が必要になる秋に入り、燃料の価格も上昇している。褐炭は20キロ1,300ウォンで取り引きされ、ガソリンヘ1リットル3,000ウォンを記録した。

為替も少しずつ上がり、1ドル3,100ウォンだったのが、現在は3,300ウォンで取り引きされている。