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対北ビラが再び注目されている。北朝鮮が「照準射撃」を行うと威嚇したからだ。対北ビラ活動に対する北朝鮮当局の抗議は37回にのぼる。住民へ流入する情報を徹底的に遮断してきた北朝鮮に、脅威的な要素となっている。

最近の2度に渡る北朝鮮の抗議は、これまでと比べると激しいものであった。

先月27日には、南北将軍級軍事会談・北側団長が電通文を通じ、自衛権の守護を目的に臨津閣などの心理戦の根拠地に照準撃破射撃を断行すると明らかにし、照準射撃が実際の行動につながる可能性があると脅していた。

この威嚇により地域住民が対北ビラ団体の出入りを禁止する葛藤も起きた。

イ・ミンボク(54)対北風船団長は、このような現実に最も胸を痛めている人物の一人だ。一部団体がマスコミの報道に重点を置いた結果、対北ビラの誤解と葛藤を自ら招いたのではないかということだ。

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同団長は「臨津閣は風船を飛ばすのには最悪の場所で、北朝鮮に届く可能性は極めて低い。公開的に対北ビラを送っている団体の行動はパフォーマンスに過ぎない」と真っ向から批判した。

「臨津閣で対北ビラを飛ばす団体は、風向きも気にしない。臨津閣は象徴性があるだけ」と指摘した。

また、対北ビラ運動を「北朝鮮住民の目と耳に光を与える人権活動」と評価した。外部情報が徹底的に遮断された北朝鮮住民に、自由と真実の声を伝えることができる最も強力な手段である。

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GPS機器を取り付けた対北風船は、白頭山がある両江道まで飛んで行くと推定されている。同団長は「両江道の青年書記だった脱北者から、会議の度に対北ビラ問題が議題に上がったという話を聞いた」と述べた。

同団長の対北風船運動は今年で11年目を迎える。この活動に乗り出したのは、金大中・盧武鉉政権が太陽政策を行い、北朝鮮住民の生活を顧みない点に怒りを感じたからだという。

対北ビラ活動は、スポンサーのサポートで行われている。対北ビラにスポンサーの名前を記入したり、風船を飛ばす過程をビデオに収めスポンサーに送っている。彼は「私はただの運動家に過ぎない。実際には対北ビラと風船はスポンサーが送っているのだ」と話した。

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「金大中・盧武鉉政権時には活動するが大変だった。しかし、現政権も統一意識を持っていないようだ。政府は政治とは関係なく、(北朝鮮への心理戦を)継続しければならない」と強調した。

【次はイ・ミンボク団長とのインタビューの全文】

- 対北ビラを散布に最も適した場所はどこですか?

(朝鮮半島では)北西風が強い為、中朝国境地域だが、韓国の場合は白翎島が最適だと考える。この次には延坪島。白翎島と延坪島から飛ばせば、南西の風に乗って北朝鮮の奥深い地域にまで送ることができる。適格地ではあるが、風向きを把握する必要がある。北朝鮮へ風船を飛ばす為に最適の風が吹く時期は、あまり多くなく、臨津閣で風船を飛ばすと北朝鮮ではなく韓国に落ちる。

- しかし、最近は臨津閣で対北ビラ行事が沢山開かれているが。

私は臨津閣では行わない。臨津閣は風船事業において最悪の地域である。北朝鮮に渡る確率が非常に少なく、この事実を知らない団体の単なるパフォーマンスに過ぎない。さらに、臨津閣で飛ばす団体は風向きも考慮しない。臨津閣は象徴性を持っているだけだ。象徴性のためになら、臨津閣からでも1度や2度は行えるが、継続的に行う事は困難である。風向きや場所を考慮せず飛ばした風船が、韓国に落ち私に抗議の電話がくることもある。私が対北風船団長として知られているからだと思う。

- 対北ビラ風船は、北朝鮮のどこまで飛びますか?

理論的には咸鏡北道と両江道まで飛ばすことが出来ます。しかし、風が一番のネックである。現在まで平壌北部の平城への到達を確認した。両江道に到達したと推定している。

– 風船の到着地点の把握方法は?
風船にGPSを装着し移動経路を把握している。また、北朝鮮を訪問した在米韓国人が、平城で私が散布した対北ビラを見たと報告をくれた。両江道の青年書記だった脱北者も会議の度に、対北ビラ問題が議題に上がっていたという話を伝えてくれた。

- 費用がかかるようですが、どのように用意しているのか?

多くの方々が寄付金を送ってくれている。1万ウォンから200万ウォンまで支援金額はさまざまだ。対北風船にはスポンサーの方々の名前を明記し、風船を北朝鮮に飛ばす過程をビデオに撮ってスポンサーに送っている。お陰さまでスポンサーからの支援が中断されず、長年行われている。 私はただの運動家に過ぎない。実際には対北ビラと風船はスポンサーが送っているのだ。

- 製作コストを引き下げたと聞いたが

国防部の対北朝鮮ビラ事業では風船1つあたりにり300万ウォン程度が必要で、これに加えタイマー(80万ウォン)の価格まで加えると、400万ウォン程度がかかったが、私は風船の単価を12万ウォンに下げた。タイマーも1300ウォンの製品だ。

- 対北ビラ事業で困難な点は?

韓国政府は統一意識を持っていないようだ。金大中・盧武鉉政権時には活動が大変だった。対北風船は北朝鮮住民の目と耳に光を与える人権活動だが、政治とは関係なく、政府レベルで継続されなければならないと考えている。