「南北平和経済で日本に追いつく」文在寅発言を北がミサイルで撃破

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北朝鮮の今回の発射は明らかに、5日から始まった米韓合同軍事演習に対する示威行為だ。昨年こそ、金正恩党委員長との蜜月を誇った文在寅氏だが、今や北から無視されるようになって久しい。

北朝鮮が韓国との対話再開の条件として示しているのが、開城工業団地や金剛山観光再開などの南北経済協力の推進と、米韓合同軍事演習の中止、ステルス戦闘機導入など韓国軍の軍備増強の中止である。

これらはすべて、米韓関係と深く関連している。北朝鮮の非核化が進展していない状況での南北経済協力には米国が反対しているし、米韓合同軍事演習や米国からの先端兵器導入は、韓国の安全保障の基礎とも言えるものだ。

それに、文在寅政権は対日関係について米国に仲裁を頼むくらいだから、米韓関係がどれほど重要か、身に染みてわかっているはずだ。金正恩氏は、その重要な関係を韓国がなげうたない限り、南北関係発展の未来はないと言っているのである。

これでは、南北の平和経済とやらを構築する道筋の、入り口に立つことすら難しい。それとも文在寅氏は、南北関係と引き換えに米韓同盟を放棄する覚悟でも決めたのだろうか。とうていそのようには見えないが、仮にわずかでも、文在寅氏の胸中にそのような考えが芽生えたとすれば、それは北朝鮮の独裁者たちが3代にわたり望んできたことが、実現に向けて大きく動き出したことを意味するだけだ。