制裁下の北朝鮮で「ヤクザ勢力」が台頭…警察と癒着、利権握る

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国際社会による制裁が続く中、経済難の深刻さが増す北朝鮮で「ヤクザ勢力」が台頭しているもようだ。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は6日、平安北道(ピョンアンブクト)の消息筋らの話として、「新義州(シニジュ)で数十万ドルの資金を元手に高利貸しをしている業者は、すべて暴力団と手を握っている。暴力団は返済の滞った債務者に対し、あらゆる暴力と脅迫を行使している」と伝えた。

北朝鮮にも、かなり前から暴力団は存在しており、乱闘騒ぎもときどき起きている。

彼らの抗争がどれほど凄まじいものであるかは、昨年3月にロシアの地方都市で発生した北朝鮮労働者とタジキスタンの労働者の乱闘の様子を見ればわかる。Vesti.ruが公開した動画は、まるでヤクザ映画のようなド迫力である。

(参考記事:【動画】北朝鮮労働者とタジキスタン労働者、ロシアで大乱闘

前出の消息筋によれば、「今年に入り、外貨稼ぎ事業所や貿易商はビジネスが上手く行かず、資金難に苦しんでいる。そこで、トンジュ(金主=新興富裕層)から高利のカネを借りて新たな商売に挑戦しているのだが、トンジュは毎月元金の5%〜10%に達する利子の支払いを求めている。支払いが滞った債務者に対しては、暴力団を動員して強制的に取り立てている」という。

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また別の消息筋によれば、このような取り立てを行った場合、暴力団は回収した額の30%を報酬として受け取る。そのため、暴力団は「数十万ドルの資金を高利貸しで運用しているトンジュ数人から回収を請け負うだけで、十分な資金を確保することができる」とのことだ。

ではいったい、保安署(警察署)などの司法機関は何をしているのか。

「暴力団はこうして稼いだカネで司法機関の幹部を買収している。そうして地域内の利権を握り、好き勝手に暴力を振るっているのだ」(消息筋)

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つまりは警察と暴力団がグルになっているというわけだ。これでは、庶民は何も頼りにすることができない。北朝鮮では昨年1年間に、悪徳警察官らが70人も報復殺人で犠牲になったというが、それも不思議ではない状況があるということだろう。

北朝鮮でも富裕層と貧困層の格差拡大が進んでいるが、今や来るところまで来てしまった観がある。