かつてベトナム戦争で死闘を演じていた米軍と北朝鮮空軍

朝日新聞は3日、北朝鮮が今月末にも開かれる米朝首脳会談の場所として、米国が提案したベトナム中部のダナンで同意したと伝えた。北朝鮮と米国はかつて、ベトナム戦争で銃火を交えており、ベトナムでの首脳会談開催は歴史的に意味深なものを感じる。

北朝鮮はベトナム戦争に空軍パイロットを派兵し、世界最強の米軍と渡り合い、一定の戦果を挙げていた。

(参考記事:米軍機26機を撃墜した「北の戦闘機乗りたち」

その事実は長らく秘密にされていたが、国営朝鮮中央放送は2001年7月6日、空軍パイロットがベトナム戦争に派兵されていたことを初めて報じた。

それによると、日本の国会に当たる最高人民会議が1965年5月、「要請があれば軍を派遣する」と決定し、翌1966年、朝鮮労働党代表者会議が「血でベトナムを支援する」ための「様々な措置」を取った。当時の金日成首相(後に主席)はパイロットたちに、「ベトナムの空をわが空のように、ハノイを平壌のように思って闘え」と指示したという。

同放送は、ベトナムに派遣されたパイロットの数は報じていないが、韓国の聯合ニュースなどの報道では約200人が参戦し、うち十数人が死亡したと見られるという。

また、2000年3月には北朝鮮の白南淳(ペク・ナムスン)外相がベトナムを訪問した際、ハノイ郊外の北朝鮮兵士の墓を非公式に訪問。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長も2001年7月にベトナムを訪問し、この墓地を訪れた。

ベトナムでの米朝首脳会談が実現した場合、金正恩氏がこの墓地を訪れるかどうかが気になる。

(参考記事:北朝鮮版「ランボー」がたどった数奇な運命

ちなみに、北朝鮮は第4次中東戦争に際しても、エジプトとシリアに空軍パイロットたちを派兵し、イスラエル空軍と戦った。

(参考記事:第4次中東戦争が勃発、北朝鮮空軍とイスラエルF4戦闘機の死闘

当時からエジプトで北朝鮮との友好協力を主導してきたムバラク元大統領は政変で失脚したが、シリアと北朝鮮の関係は今なお親密だ。

    関連記事