「日本軍が慰安婦を虐殺した映像ある」北朝鮮メディア報道

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北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、「日本軍性奴隷問題の解決は国際的要求」と題した論評で次のように述べ、旧日本軍が朝鮮人慰安婦を虐殺した証拠とされる「映像記録編集物」があると主張した。

(参考記事:【動画】日本軍に虐殺された朝鮮人従軍慰安婦とされる映像

「最近だけでも、米国立文書保管所に所蔵されていた過去の日帝が朝鮮人性奴隷を野獣のように虐殺した天人共に激怒する蛮行を立証する映像記録編集物と共に、1944年9月13日に性奴隷として引き連れていた30人の朝鮮女性を銃殺したことについて記録した連合軍作戦日誌が公開されたことをはじめ、数多くの性奴隷犯罪関連事実があらわになった」

ここで言及されている映像は2月27日、韓中日の専門家が出席して行われた旧日本軍の慰安婦問題に関する国際カンファレンスで、韓国・ソウル市とソウル大人権センターが公開したものを指しているようだ。

約19秒のこの映像は、朝鮮人慰安婦が日本軍によって虐殺された後、1カ所に捨てられた様子を収めたものだとされる。太平洋戦争で日本が敗戦する直前の1944年9月に中国・雲南省の騰衝で米中連合軍が撮影したもので、同年9月13日夜に日本軍が朝鮮人女性30人を銃殺したという内容の米中連合軍の文書を裏付けているという。

一方、朝鮮労働党機関紙の労働新聞は15日、「深刻な人権問題は西側諸国にある」と題した論評を通じ、北朝鮮国内での人権侵害に対する非難に反発した。

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北朝鮮の人権問題を巡っては、国連総会第3委員会で同日、日本と欧州連合(EU)が提出した非難決議が採択されたほか、国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチが先月末、女性に対する性暴力の実態をまとめた報告書を発表したなどの動きがある。

国連総会第3委員会での決議案採択を巡っては、北朝鮮の国連駐在常任代表部が同日、「断固として全面排撃する」とする公報文を発表。「EUと日本は、他国の『人権問題』について論じる資格もメンツもない国々である」としながら、「特に日本は、20世紀に朝鮮を占領して840万人余りの朝鮮人拉致および強制連行、100余万人大虐殺、20万人の日本軍性奴隷強要のような特大型の反人倫犯罪を働いた犯罪国家である」と反発した。

北朝鮮の人権侵害に対しては、米国からも非難の声が上がっているが、トランプ政権との対話を意識してか、反発のトーンは日本に対してよりは弱い。

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日本からの人権問題追及に対し、過去の歴史問題に言及して反撃する北朝鮮のやり方は、今後ますます激しくなるものと思われる。