証言によると、軍需工場の17号工場で製造された火薬25トンを積んだ貨物列車5両が停車中だったが、そこに火が付いた。2.8ビナロン工場、ヨンソン機械工場などに向かう通勤客が野次馬となった。ちょうど通勤列車が到着した時、大爆発が起きた。列車、駅舎はもちろん、近隣の住宅地も吹き飛ばした。3000人が死亡し、1万人が負傷したとされる。
(参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図)このような例は、少し規模を小さなものまで含めれば、枚挙に暇がないほどだ。それもこれも、北朝鮮の独裁体制の人命軽視が下地になっているのである。
(参考記事:【画像】「炎に包まれる兵士」北朝鮮 、ICBM発射で死亡事故か…米メディア報道)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。