農業省は昨年、土壌の汚染調査を実施したが、都市周辺の協同農場は重金属汚染が深刻で、作物栽培に適さないとの結論が出たという。しかし当局は、事実を隠蔽し、農作業を続けさせている。
慈江道(チャガンド)の情報筋によると、今回の指示を受けて、各工場、企業所は大騒ぎになっている。それもそのはず、協同農場に納める人糞は、総重量の4割がゴミで水増しされているからだ。人糞を運ぶには充分に凍っていなければならないが、凍る前に「早く出せ」と催促された場合には、代わりにゴミを納めていたのである。
北朝鮮の肥料生産能力が貧弱なのは、施設の老朽化と電力や原料の不足で、肥料工場がフル稼働できないからだ。その穴埋めとして大々的に堆肥戦闘を繰り広げるわけだが、社会や自然環境にもたらす弊害は非常に大きい。
人々は、過酷なノルマを達成するため、新年早々人糞を求めてさまよい歩きかなければならない。