金正恩氏、新型駆逐艦「崔賢」を視察 6月中旬に海軍引き渡しへ
北朝鮮の金正恩総書記は7日、新型駆逐艦「崔賢」号を訪れ、就役を前にした機動能力の総合評価試験を視察した。朝鮮中央通信が8日、報じた。金氏は試験結果に満足を示し、計画通り6月中旬に同艦を海軍へ引き渡すよう命じた。
報道によると、金氏は同艦に乗船し、総合指揮所や兵器システム操縦室などを視察。朝鮮西海上の120カイリ区間で行われた航海試験にも同乗し、艦の機動性や制御システムを確認した。金氏は、戦闘機動性が作戦上の要求に合致し、「朝鮮式艦船制御システムの優越性」が実証されたと評価したという。今回の視察には、趙春龍(チョ・チュンリョン)党書記、金正植(キム・ジョンシク)党第1副部長、パク・クァンソブ海軍司令官、朴正天(パク・チョンチョン)国防省顧問ら軍需・海軍・国防科学部門の幹部が同行した。北朝鮮が同艦を単なる新造艦ではなく、海軍力近代化の象徴として位置づけていることをうかがわせる。
金氏はまた、今後建造する第3号艦、第4号艦の設計変更や艦上武装システムの構成について報告を受け、重要な結論を下したとされる。修正された建造計画について「重要な戦略的性格を帯びる」と述べ、軍の戦略的行動準備態勢と戦争抑止力の構築に大きな変化をもたらすと強調した。
さらに金氏は、新型駆逐艦の所属、配置、作戦任務を定めるとともに、海軍基地の新設に関する課題にも言及した。これは、北朝鮮が新型艦の建造にとどまらず、運用拠点や任務体系を含めた海軍再編を進めている可能性を示すものだ。
北朝鮮海軍は従来、沿岸防衛を中心とする比較的限定的な戦力とみられてきた。しかし、金氏は近年、海軍力強化を繰り返し指示しており、新型駆逐艦の建造は、ミサイル戦力を海上にも展開する構想と連動しているとみられる。
金氏は最後に、艦の乗組員らを激励し、実戦能力を高めるため訓練を継続するよう求めた。船首甲板では乗組員と記念写真も撮影した。北朝鮮は「強い海軍」建設を掲げ、今後も艦艇建造と海上戦力の近代化を加速させる構えだ。
