「忠誠心が揺らいでしまう」北朝鮮国内でジュエ後継に拒否感
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北朝鮮で今月19日に行われた戦術弾道ミサイルの試験発射の現場に、金正恩総書記の娘・ジュエ氏が姿を現したことで、後継者をめぐる議論が再び活発化しているという。約1カ月前、自ら戦車を操縦する様子が公開されたのに続き、今回も軍事分野の現地指導に登場したことで、後継者としての物語構築が加速しているとの見方が出ている。
しかし、北朝鮮幹部の間では依然としてジュエ後継説に懐疑的な見方が広がっているとされる。北朝鮮社会特有の強い家父長的な儒教秩序の中で、女性を指導者として受け入れることは難しいとの認識が支配的だという。23日、デイリーNKの対北消息筋によると、中国に派遣された北朝鮮の貿易幹部らはジュエ後継説について「朝鮮(北朝鮮)のような社会で女性の最高司令官が誕生することはあり得ない」と断定的に評価した。
彼らは「女性が指導者になれば忠誠心に揺らぎが生じる」「国家政策への受容性も低下する」といった反応も示しており、女性指導者に対する北朝鮮社会の拒否感の強さをうかがわせている。
(参考記事:【写真】金正恩父娘“恋人のような密着シーン”に北朝鮮内部から「おぞましい」との違和感も)
また、中国に派遣された外務省幹部の一人もジュエ後継説に線を引いた。発言自体に慎重な姿勢を見せつつも、「外部から見た朝鮮と内部の雰囲気はまったく異なる」と述べたという。
実際、北朝鮮国内の一般住民の間でも、女性指導者に対する拒否感や違和感は相当根強いとされる。長年にわたり形成されてきた家父長的価値観の影響で、女性指導者は依然として馴染みの薄い存在と受け止められている。
一方、韓国の情報当局はジュエ後継説に重きを置いている。国家情報院は今月6日、国会情報委員会の非公開会議で、ジュエ氏の戦車操縦演出について「後継者時代の金正恩をオマージュした形だ」とし、「軍事的な非凡さを強調する意図がある」と報告した。
さらに同院は、「準備された未来の指導者」という視覚的イメージ(オプティクス)を通じて女性後継者への疑念を薄め、後継者としての物語構築を加速させる狙いがあると分析している。
ジュエ氏が相次いで軍事現場に姿を見せているのが本格的な後継者教育の一環なのか、それとも別の後継構図を支える補助的な装置に過ぎないのか――。解釈が分かれる中、北朝鮮当局の真意と実際の権力継承の行方に注目が集まっている。
