北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党総務部長は10日、米韓合同軍事演習を強く非難する談話を発表し、「朝鮮半島と地域の平和と安全を守ろうとする国家の意志は強固だ」と強調した。朝鮮中央通信が伝えた。
談話は、米韓が9日から開始した大規模合同演習 フリーダム・シールド に言及し、「横暴な国際ならず者の妄動によって世界の安全構図が崩れつつある重大な時期に、韓国で強行されている米韓演習は地域の安定をさらに破壊する」と主張した。その上で、演習には約1万8000人の韓国軍を含む米韓兵力が参加し、陸海空に加え宇宙やサイバー領域まで含めた全領域で10日以上実施されると指摘。「戦争ごっこではなく、わが国家との対決を企図する侵略的な戦争リハーサルだ」と批判した。
また近年の米韓演習について、核要素を伴う新しい戦争教範の適用や指揮・機動訓練の拡大によって危険性が高まっているとし、今年の演習でも情報戦や人工知能(AI)など「より実戦的で挑発的な軍事要素」が追加されていると反発した。
談話はさらに、最近の国際情勢を踏まえ「敵国の軍事行動には演習と実戦の区別がない」と主張。これに対応するためには「比例的ではない、圧倒的かつ先制的な超強力攻勢によって制圧すべきだ」と述べ、強硬な対応姿勢を示した。
北朝鮮の指導者である 金正恩 の発言として「最も強力な攻撃力こそ最も頼もしい抑止力だ」との考えを改めて強調し、「敵対勢力がわが国家の主権安全領域に近づいて軍事力を誇示すれば、想像を絶する結果を招きかねない」と警告した。
その上で「敵はわれわれの忍耐や意志、能力を試してはならない」とし、「すべての使用可能な特殊手段を含む破壊的な力をもって抑止力を行使し、国家と地域の安全に対する戦略的脅威を管理する」と主張。「朝鮮民主主義人民共和国の安全保障領域は絶対不可侵だ」として、米韓への対抗姿勢を改めて示した。
