人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

韓国へ来て夜空を眺める事は多くない。両親の誕生日や忌日、節日の時になると故郷を思い気持ちが寂しくなり、ときおり夜空を眺める。しかし、アパートの廊下で首を出して故郷の空の方を捜してみるが、努力はいつも水の泡に。きらびやかな照明の中で、北斗七星と北極星を確認することは、砂浜で針を捜すのと同じほどだ。

「あぁ、南朝鮮は停電もないか?」

夜空で故郷をいまだに探せない。北朝鮮では、夜道に発つたびに東西南北を知るために空を眺めた。北朝鮮の夜空の星は、南韓の街燈と同じほど明るく感じられた。人工照明の干渉がないから、それこそ「星が降るよう」に感じられる。その星が、長い夜道の羅針盤になってくれる。豆満江を渡って中国の地に向かう時も、夜空の星が助けてくれた。

北朝鮮では、明日の天気を知るために、夜空を必ず見る。朝鮮中央放送で毎夜、天気藍???翌キるが、劣悪な電力事情でその時間にテレビやラジオをつけることができないことが大部分だ。

夜空の天気予測はすごく簡単だ。星がどれほど鮮かに見えるのかによって晴れ、雲り、雨が分かる。当たろうが違おうがその方法しかない。北朝鮮住民に夜空は日常的な生活パターンになってしまった。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

11日付け労働新聞が、再北朝鮮入国した脱北者パク・チョンスクの事情と言い紹介した文にはこんな書きこみがある。再北朝鮮入国初日、夜に北朝鮮の夜空を眺めたパク氏の所感はこうだ。

「その晩、彼女(パク氏)は、星一杯の空を止めどもなく眺めた。本当に久しぶりに見る星だった。彼女は南朝鮮のソウルにいる時、星は見えなかった。そこは空気がとても悪くて星がみえない。いつか済州島へ行った時、一緒いいた人が『あ、星だ』と歓呼の声を上げたのがハッキリと思い浮かぶ」。

もちろんこの文をパク氏が、直接書いた可能性は’0%’に近い。たぶん南韓に対する’誹謗義務’に追いたてられたパク氏が、苦し紛れに伝えた’南朝鮮空気’問題から労働新聞の宣伝員が創作したはず。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

この文を見た北朝鮮人々は、果してどう思うか? 北朝鮮の人々も馬鹿ではない。北朝鮮の人々は願う情報を充分に得られないからか、時々他の国人々よりも、論理的に疑問を提議する。情報の空白を論理で満たすのだ。

「夜空星が見えないほどに空気が悪い?→公害がひどいね!→一体どれだけ多くの工場が稼動し星が見えないほどに公害がひどいか?→南朝鮮は多くの工場を動かすほどに電気が豊かなのか?→南朝鮮経済が大きく発展しているのは事実のようだ!」

労働党宣伝扇動部の統制によって文書作成に慣れた労働新聞宣伝員には、このような反対の論理が目に入ってこない。これを上部に報告しても面倒になるだけだ。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

パク氏が、北朝鮮の地で夜空を眺めてどう考えをしたかは誰もわからない。しかし明らかに言えることは、ある労働新聞宣伝員が、パク氏の頭の中に鮮かに浮かぶソウルの夜景を想像力だけで完全に描くことは不可能というのだ。

大韓民国首都ソウルの不夜城は、偉大な首領様も、偉大な将軍様も、彼らの純潔な革命伝統を受け継いだという金正恩も直接はみていない。’希代の場面’だ。そんなせいか、今も労働新聞ではこのように荒唐な煽動文がつけて掲載されているのだ。文字のどおり、南と北の明暗がこんなに違っている。