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北朝鮮の金剛山(クムガンサン)を訪れた韓国人観光客のパク・ワンジャさんが11日早朝、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士に射殺される事件が起きた。

(参考記事:金剛山観光客は哨兵ではなく「警備隊」に射殺されたか?

この事件についてデイリーNKは、北朝鮮各地の内部情報筋と通話し、事件のことについて知らせた上で、その反応を探った。

咸鏡北道の反応

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋は、「本当にそんなことがあったのか」と驚きを示し、まだ噂が広まっていないと述べた上で、次のように説明した。

「お上(政府)が住民に知らせないので知らないが、最近は南側(韓国)のラジオを聞く人が多いため、そうしたことがあればここでもすぐに噂になるだろう」 「事件で情勢が緊張するのではないかと心配だ、一度情勢が緊張すれば、わたしたちはどれほど苦労するか」

情報筋はさらに次のように述べた。

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「最近、咸鏡北道では、非社会主義の中間総和(風紀取り締まりとその点検)をすると言って本当にややこしい。情勢までよりややこしくなれば、また労農赤衛隊(民兵組織)の訓練や反航空(防空)訓練に悩まされる、どうやって生きていけばいいのか、落ち着いた日々が来てほしい」

両江道の反応

事件の話を聞いた両江道(リャンガンド)の内部情報筋は、まず「じっとしていた人を撃ち殺したのか」と尋ねた上で「そっち(韓国人観光客)にも何か過ちがあったのではないか」と疑問を呈した。

「おそらく、みんなこの話を聞いたら、また李明博(大統領)を罵るだろう」と述べた。

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「最近。両江道の人は、皆が皆李明博を罵っている。もちろん、お上(政府)の話はかなりの部分がでっち上げなのだろうが、前の(盧武鉉)大統領のときはこんなにうるさくなかったろう。住民も、ずっとお上が発する悪口を聞いていたら、ある程度は同じようにするようになる」

両江道の別の情報筋は、現地で行われている国防委員会の検閲(監査)が、この事件のせいで期間が延びるのではないかとの懸念を示した」

「お上は、締め付けを強めたり緩めたりしながら統治しているが、こんな事件が起きたらまた皆が息ができないほど締め付けるだろう。今回の事件のせいで、面倒が起きなければよいのだが」

平安北道の反応

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平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)の情報筋も、この事件について全く知らなかったとして、「本当に観光でやって来た人を撃ったのか。それについて住民に(政治講演会などを通じて)教育を行うかもしれない」と述べた。

「教育をするとなれば、また安全企画部(現国家情報院)のスパイがどうのこうのと言うだろうが、いずれにしろ市民は、金剛山に韓国人がやって来ることに関心がないため、こうした事件について知らせてくれるとは思えない」

しかし、中朝貿易の要衝である新義州には、中国からの情報が入りやすく、噂が広がるのは時間の問題だろう。

「新義州には貿易で中国と行き来している商人が多いので、噂はすぐに広まるだろう。おそらくこのニュースを聞けば市民はかなりの衝撃を受けるだろう」