北朝鮮の女子大生が拷問を受けながら守り抜いたものとは

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北朝鮮の黄海南道(ファンヘナムド)で先月末、韓流映像コンテンツを見た上、これを流布した大学生の男女3人が公開裁判を受けた。

デイリーNK内部情報筋が伝えたところでは、先月30日、海州(ヘジュ)農機械工場の前庭で、地元の主要機関の幹部らと、中学生から大学生までの学生を含む住民らが集められた中、「資本主義録画物」を視聴し、流布した大学生3人の公開裁判が行われた。

足枷をはめられた姿で引き出された3人は、いずれも海州師範大学に通う20代の学生で、密かに韓流映画やミュージックビデオを見ては、ほかの大学生に流布していたという。

情報筋によれば、3人は自分たちの行為が当局に通報されたと気付くや、通報した学生を脅迫。そのまま逃亡しようとしたところ、彼らを監視していた人民班長(町内会長)の通報を受けた当局により逮捕された。

このエピソードに見られるように、3人はなかなか向こうっ気の強い性格であるようだ。

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実際、保衛部(秘密警察)の厳しい取り調べを受けても、韓流コンテンツの入手ルートを最後まで明かさなかったという。

最近では、北朝鮮でも被疑者の「人権」が論じられるようになっているものの、程度の問題こそあれ、保衛部の取り調べが拷問を伴ったものであったことは想像に難くない。

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一方、当局はこの事件を受けて、海州師範大学をはじめとする海州市内のすべての大学に検閲組を派遣し、学生たちの間にはびこる反社会主義・非社会主義的現象を根絶やしにすると宣言したという。

今回の公開裁判で3人に対しどのような判決が下されたかについて、情報筋は言及していない。通報者への脅迫や逃亡未遂、韓流コンテンツの入手先を自供しなかったことを考えると、かなりの重罰が下された可能性がある。

デイリーNKが入手した北朝鮮の内部資料によると、昨年12月、韓流をターゲットに成立した「反動的思想・文化排撃法」の第27条は、「南朝鮮(韓国)の映画や録画物、編集物、図書、歌、図画などを直接見たり、保管したりした者は5年以上15年以下の労働教化刑に、コンテンツを国内に持ち込んだり、流布させたりした者は無期の労働教化刑や死刑に処す」と定めている