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北朝鮮当局は先月29日から、中国との国境に接する両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)と三池淵(サムジヨン)を30日間の都市封鎖(ロックダウン)としたが、18日間で解除した。背景には、市民の強い不満があったようだ。

両都市は昨年8月、11月に続き3度目の封鎖令となり、期間中は一切の外出が禁じられ、市場も閉鎖される。きっかけは、新型コロナウイルス対策として外国との接触を厳しく禁じている中で起きた密輸事件だ。また、国境の対岸の中国・吉林省でコロナ感染者が急増していたことも影響していると思われる。

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前回、前々回と同様、封鎖令はいきなり下された。経済的に余裕のある人々は、あらかじめ食糧を備蓄するなどの対策を行っていたが、その日暮らしを強いられる人々にそんな余裕はなく、たちまち飢えに苦しむこととなった。

現地のデイリーNK内部情報筋によると、市内の蓮峯洞(リョンボンドン)在住の20家族が、封鎖の10日後に飢えで倒れる事態となった。

また、渭淵洞(ウィヨンドン)では逮捕者が30人にのぼった。当局は、封鎖令発動後も外出する市民が後を絶たないことから、今月5日から理由の如何を問わず外出する者は逮捕し、1ヶ月間の労働鍛錬刑(懲役刑)にすると警告したが、リスクを犯してでも外出する人が続出したようだ。

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そんな状況で、当局に対する不満を露骨に口にする市民が増加。市当局は「党の配慮」だとして、コメ1キロを5000北朝鮮ウォン(約75円)で販売したが、国定価格ではなく市場価格だったことで、「政府は庶民相手に商売をするのか」「こんな馬鹿げたことがあってたまるか」などと不満が噴出。

世論悪化に抗しきれなくなったのだろう。当局は、本来30日間の予定だった封鎖令を、発令18日目の今月15日午前0時に突如解除した。このままでは餓死者が続出し、抗議活動や暴動を招きかねないとの判断があったものと思われる。

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また、光明星節(金正日総書記の生誕記念日)の1日前にしたことで、「元帥様(金正恩総書記)の人民愛」などといったプロパガンダに利用する目的があるとの指摘もなされている。

一方、今月3日に封鎖令が下された慈江道の慈城(チャソン)と満浦(マンポ)では、15日の時点で、以前封鎖状態が続いている。