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韓国のNGO、北朝鮮人権情報センター(NKDB)は16日に発表した「2020北朝鮮人権白書」で、「金正恩時代になり、北に送り返された脱北者に対する処罰が強化されるなど、社会全般にわたって処罰強度が高くなった」とし、「そのため拘禁施設内の環境が劣悪になった」との分析を示した。

NKDBは傘下の北朝鮮人権記録保存所が、2007年から毎年白書を発表している。

今回の白書は「(金正恩政権が誕生した)2010年代は、2000年代に比べて生命権、被疑者と拘禁者の権利、労働権、財産権侵害のレベルが相対的に高く、多く発生した」とし指摘。さらに、「特に政権安定、社会秩序と治安維持のための非公開処刑などの割合が増加し、生命権侵害が大幅に増えた」としている。

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一方、いくつかの分野では過去と比較して、人権状況に改善が見られることも明らかにした。

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白書は「2000年代以降、北朝鮮の住民の生存権、教育権、健康権が改善されている」としながら、「これは経済・社会・文化的権利に関する規約(国際人権A規約)の分野でかなりの改善が進んでいることを示している」と評価した。

ただ、「被疑者と拘禁者の権利、移住と住居権、財産権と個人の尊厳と自由権を巡る事件が引き続き増加」しており、「北朝鮮の住民の市民的政治的権利(国際人権B規約)は、依然として深刻な侵害状況に置かれている」と強調した。

白書によれば、2010年以降、生命権、被疑者と拘禁者の権利、労働権、財産権の侵害は、2000年代に比べてそれぞれ4.7%、2.8%、2%、1%増加したという。