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北朝鮮で軍幹部の不正行為に対する大規模な検閲が行われていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。北朝鮮では2月末に行われたと見られる朝鮮労働党中央委員会政治局拡大会議で、「不正腐敗行為」を批判された高官が解任されており、これが軍にも波及したと見られる。今後の展開次第では、軍内での大規模な粛清につながる可能性もある。

平安北道(ピョンアンブクト)の軍関連消息筋はRFAに対し、「党高官に対する不正腐敗追及の嵐が吹き荒れており、軍幹部も例外ではない。今回は(軍紀を監督する)軍総政治局ではなく、中央党によって検閲が行われており、金銭授受や情実人事などあらゆる問題が追及の対象になっている」と語っている。

消息筋はまた、「軍内では最近、地位の上下を問わず、上官に賄賂をつかませさえすれば、何でも思い通りになるとする風潮がまん延している」と指摘。軍紀のびん乱が相当に進んでいることを認めた。

北朝鮮軍ではかねてから、物資の横流しによる末端兵士の飢餓や、女性兵士に対する性的虐待の横行が問題になっている。こうした問題の背景にも、上官が権限を振りかざし、部下に賄賂を要求する実態があるとされる。金正恩氏は拡大会議で、こうした「非党的、反人民的、反社会主義的行為に強い打撃を加え」るよう指示している。

(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

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咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋はRFAに対し、「今回の検閲は中央党が担当しているので、軍内部で行われる場合と比べ、今後の展開や処罰の重さが見えない。軍幹部らは一様に緊張している」などと伝えた。