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北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日付の論評で、自国内の景勝地・金剛山(クムガンサン)に韓国側が整備した施設を「一方的に撤去を断行する断固たる措置を取ると最後通牒」を韓国政府に送ったと明らかにした。

論評によれば、最後通牒は11日付で送付された。だが、韓国政府その事実を公表せず、同通信が明らかにした後に発表し、国内で批判を浴びている。

かつて南北の経済協力事業として行われていた金剛山観光は、中断から10年以上が経過。韓国の文在寅政権は再開を目指しているものの、米国の反対により実現のめどは立っていない。しびれを切らした金正恩党委員長は最近、金剛山を視察し、韓国側の同意を取り付けた上で施設を撤去し、新たな観光インフラを整備するよう命じていた。

ただ、金剛山観光の再開を南北対話進展の象徴としたい韓国政府は、北朝鮮側に撤去を思いとどまるよう説得する姿勢を見せていた。

これに対して論評は「われわれの新しい金剛山観光文化地区開発問題は南朝鮮当局が全く関わり合うことではなく、すでにそのような資格を喪失した」と言明。金剛山は「北と南の共有物ではなく、北南和解協力の象徴的な場所でもない」と強調した。