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北朝鮮当局は昨年、首都・平壌市の南の郊外の地域にあたる江南(カンナム)郡、中和(チュンファ)郡、祥原(サンウォン)郡、勝湖(スンホ)区域を平壌市から外し、黄海北道(ファンヘブクト)に編入する措置を行った。そのことは、朝鮮中央年鑑で確認できる。

平壌市郊外でも西側の万景台区域や東側の江東郡など、金氏一家と関連のある地域は、今回の行政区域改編から除外された。そのせいで、勝湖区域など比較的平壌の中心部と近い地域住民の不満が、より一層高まっているというと、平壌のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

情報筋は「行政区域の改変でも、金一家の偶像化地域の万景台区域や江東郡は無傷だった。特に、江東郡は勝湖区域よりも東側に位置しているが無傷のため、住民の不満が高まるほかはない」と伝えた。

江東郡には、金正日総書記の祖父の金亨稷(キム・ヒョンジク)氏の革命活動史跡地があり、首領偶像化を教養する地域だ。また、万景台(マンギョンデ)は、故金日成主席の生家がある地域で、北朝鮮を訪問する外国人観光客らに金氏一家の革命伝統などを教養する場所に活用されている。

情報筋は「行政区域の改編により、住民の間では『北朝鮮で生き残るためには、白頭山や万景台血統(金氏一家)と何をしてでも繋がらなければ、平凡な国民はいつどうなるかはわからない』という話が急速に広がっている」と伝えた。

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首都平壌に住む人々は様々な面で他の地方より優遇されているが、平壌市から外れるとなると、電気、水道、祝日の特別配給、政治的な行事でも差別を受けるため、住民は非常に敏感になり、不満を募らせているという。

特に今回の行政区画改変は、金正恩氏の登場後に行われたこともあって、住民の不満の矛先は金正恩氏に向かっているという。

情報筋は「住民の間では『新政権ができようとしている。それも能力のない政府が。能力があればなぜ首都圏を狭めるのだろうか。経済、政治の能力が全て無能なためでは無いか』などと、金正恩氏を嘲笑っている」と現地の雰囲気を伝えた。