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9日に投開票された韓国の大統領選で、議会最大勢力「共に民主党」の文在寅氏が当選。10日、第19代大統領に就任し、公務をスタートした。

注目された就任演説の内容は、「国民すべての大統領になる」「機会は平等、過程は公正、結果は正義を期す」と訴える、国内向けメッセージの強いものだった。今回の選挙が、朴槿恵前大統領の弾劾・罷免を受けた混乱の中でのものだっただけに、まずは妥当な内容と言えるだろう。

外交面では北朝鮮を念頭に「安全保障の危機を速やかに解決する」と強調。米国、中国、日本の訪問に意欲を示した上で、「条件が整えば平壌も訪れる」と語った。朝鮮半島の平和のために「私にできることはすべてやる」とも訴えた。

その一方、南北統一に向けた新時代をひらく、というような、大きな理想は語られなかった。