「記念日」続く北朝鮮、市民ら強い不満

北朝鮮の4月は、15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)、25日の朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創建記念日など、記念日が目白押しだ。現地入りした各国メディアは、記念日を祝う平壌市民の声を伝えているが、もちろん建前に過ぎない。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、連日の関連行事に伴う動員、供出に平壌市民をはじめ北朝鮮の人々が強い不満を持っていることを伝えている。

15日に開催された軍事パレード(閲兵式)には、多くの兵士が参加したが、彼らは平壌郊外の美林(ミリム)飛行場の近辺にテントを張って寝泊まりし、朝から晩まで行進の練習をさせられていた。

平壌では民間人も、毎日午前8時から12時間に渡り、仕事そっちのけで様々な練習をさせられている。それにとどまらず、1世帯あたり3万北朝鮮ウォン(約390円、コメ6キロ相当)の現金、兵士に提供する副食、靴下、石鹸などの供出を強いられる。中学、高校、大学は授業を取りやめ、学生たちを夜遅くまで行事の練習に動員する。

こうした動員に対する世論の不満を沈静化させるために、人民班の班長(町内会長の会長)たちは「下着、ビール、肉類、キャンディなど特別配給がある」との話をしているという。

デイリーNKジャパンは先日、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋を引用し、咸鏡北道(ハムギョンブクト)で特別配給への期待が高まっていると伝えたが、どうやら当局は人民班を通じて意図的に噂を流しているようだ。

しかし、当局が沈静化を狙って流す噂は自業自得になりかねない。特別配給があるという噂によって庶民の期待がふくらむが、何もなかったら当局に対する不満がより高まる。こうした悪循環が起こることから、当局にとっても記念日の動員は負担なのだ。