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両江道の恵山(ヘサン)市といえば、北朝鮮で知らぬ者はいない密輸の「メッカ」だ。対岸の中国吉林省・長白県と長年にわたり自動車から薬草までをやり取りし、栄えてきた。ここで数年にわたり密輸で生計を立て、今春、脱北して韓国入りしたパク氏(仮名、30代女性)はこう明かす。

「保衛部はこれまで、庶民の経済活動に対し、あれこれ言ってくる存在ではありませんでした。それが1,2年前から『密輸をしているんだろう』と露骨にお金を要求してくるようになったばかりか、自分たちが密輸をやり始めたんです」

これまで、庶民に金をせびってきたのは、おもに「保安員(警察官)」だった。保安員は密輸に目をつぶる代わりにワイロを受け取り、国境警備隊(軍)とともに、時には密輸の片棒を担いできた。そこに保衛部が割り込んできたというのだ。