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北朝鮮の国境警備隊の兵士1人が脱北し、中国に逃げ込む事件が発生し、中国の公安当局が捜索に乗り出した。

中国の対北朝鮮情報筋によると、事件は今月20日の午後4時ごろに起きた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)穏城(オンソン)郡にある国境警備隊に所属の20歳前後の男性兵士1人が、中朝国境を流れる豆満江を越え、中国の吉林省延辺朝鮮族自治州龍井市開山屯に逃げ込んだ。武装しているかどうかは明らかになっていない。

この兵士が村の共同井戸のそばにいるのを目撃した住民は、現地の公安当局に通報し、辺防部隊(国境警備隊)が出動。捜索に乗り出したが、発見には至っていない。

公安当局は、龍井市一帯に「脱北者を見つけたら通報せよ」との通告を貼りだすと共に、通報者への報奨金の額を最高2万元(約31万8000円)まで上げて、通報を促している。

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中朝国境沿いの村では脱北兵士による強盗殺人事件が相次いでいる。一昨年12月と昨年4月には、龍井市の隣の和龍市で、脱北兵士が住民を殺害する事件が発生、今年6月には、北朝鮮の兵士1人が武装したまま両江道(リャンガンド)金亨稷(キムヒョンジク)郡から吉林省臨江市に逃げこむ事件が起きた。

これらの事件を受けて、地域住民の対北朝鮮感情は極度に悪化している。以前なら、一般の脱北者を匿っていた人々も、報奨金欲しさに当局に突き出すことも考えられる。今後の脱北の道のりがより険しくなりそうだ。