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6日から始まる朝鮮労働党第7回大会に向け、北朝鮮では大増産運動「70日戦闘」が繰り広げられた。しかし、その内情はお寒い限りであると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、「70日運動」は「党大会を高い政治的熱意と輝く労力的成果で迎えよう」とのスローガンの下に繰り広げられたが、ノルマがほとんど達成されないまま終了した。

非現実的なほどに過大なノルマと、あまりの無計画さが招いた結果だという。

その例として情報筋は、対象建設(金正恩第1書記が指示した建築)に指定されている清津(チョンジン)市の稷下(チッカ)協同農場を挙げた。平壌郊外の万景台将泉(マンギョンデ・チャンチョン)協同農場をモデルに計画された農場だ。

資材の半分は地方政府が供給し、残りの半分は現場周辺でかき集めたものをリサイクルして使う計画だった。ところが地方政府からの供給はなく、もともとあった建物で使われていた釘、スレート、木材は古すぎて使えなかった。

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また、当局は人民班(町内会)を通じて建設現場での勤労動員に参加するよう指示したが、それに従う住民はさほどおらず、募金の呼びかけにも反発するばかりだったという。情報筋は「全国的にどこも似たり寄ったりの状況ではないか」と述べた。

結局、協同農場は基礎工事を終えた段階で放置されてしまっているが、おそらく上部には「完成した」との報告がなされたものと思われる。

それ以外にも、軍需品を製造する5月10日工場、初等学院、道路など、工事がいつ終わるかわからない案件があふれている。完成させた数少ない対象建設も、「速度戦」による手抜き工事が指摘されている。

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労働党は「一つ一つの大成功が、70日戦闘の大勝利を決定づけた」などと豪語しているが、実際は「宣伝ごっこ」に過ぎないと情報筋は批判した。度重なる勤労動員や強制募金で肉体的にも精神的にも疲れ、住民の党大会への関心は薄れ、「スローガンばかりで実のない党大会になんの意味があるのか」などと言った声が上がっている。