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ところが、その話自体が人身売買の罠だった。李さんは13歳年上の中国人男性に売られ、「結婚生活」を強要される。その後、どうにか逃げ出したものの、まだまだ幼い北朝鮮の女性たちが中国で人身売買の被害にあっている」と本人は話す。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じたところによれば、こうした人身売買は、中国人ブローカーや北朝鮮の腐敗した軍人の間ですっかりビジネスとして定着している。人身売買された脱北女性の救出活動を行っている人物はRFAの取材に対し、次のように証言している。

「中国の人身売買組織が、北朝鮮の軍人とグルになって多くの北朝鮮女性を脱北させている。年配の女性は人民元で1万元(約19万4000円)、20代女性は2?3万元(約38万8000円~58万1000円)で売られている」

こうした被害に遭っている脱北女性たちは、言葉も通じず身分証明書もないため、売られた先の中国人男性のなすがままにされており、深刻な暴力に悩んでいる人も少なくない。

一方、北朝鮮国内においても、女性らは決して「安全」ではない。