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麻薬犯罪には死刑を含めた非常に厳しい対応を取っている中国だが、なぜか北朝鮮国籍の犯罪者に対しては処罰しなかったり軽い処分で済ませたりするなど寛大な措置を取っている、と米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

通常なら死刑も無期懲役に、家族との面会も許可

平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋はRFAに次のように語った。

「吉林省の長春監獄で服役しているファンという男性の妻が面会に行ってきたそうだ。ファンは瀋陽で麻薬の密売をしていて捕まり無期懲役に処せられている」

人民武力部後方総局傘下にある534軍部隊の清津(チョンジン)市外貨稼ぎ事業所の総合指導員だったファンは、1999年に瀋陽で9キロの麻薬を取引相手に手渡そうとしていたところを中国公安当局に逮捕された。逮捕当時、国家安全保衛部の外貨稼ぎ機関で上佐(大佐)の階級章を付けた軍服を着ていた。

通常なら死刑に処せられるところだが、北朝鮮当局が彼の釈放のために手を尽くしたことが功を奏したのか、無期懲役で済んだ。

国レベルの麻薬犯罪に関わっていた北朝鮮人複数が中国で服役

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長春監獄で服役している北朝鮮の麻薬犯罪者は、ファン以外にも複数存在する。

ファンの面会を終えて戻ってきた妻は地元の知人に「夫以外にも麻薬の密売で捕まり長春監獄で服役している北朝鮮の人が何人かいる」と語ったと内部情報筋は伝えた。

その中には麻薬1.7トンを密輸した国家保衛部のキムがおり、裁判はまだ行われていないが慣例通り無期懲役になる見込みで、家族との面会も許されていると内部情報筋は伝えた。

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麻薬犯罪を犯した自国民を北朝鮮政府がケアする理由を、内部情報筋は次のように説明した。

「北朝鮮政府が麻薬犯罪者を特別にケアしているのは、国ぐるみで行っていた麻薬の密売で逮捕されたから。中国政府は北朝鮮の麻薬犯罪者のことを公開しないのが慣行だ」

中国では麻薬犯罪者に対し、国籍を問わず厳罰で臨んでいる。アヘン1キロ、ヘロイン50グラム以上の密売や所持は死刑、それ以下でも最低懲役7年の刑に処せられる。今までに日本人5人、韓国人4人に対して麻薬密売で死刑が執行されている。